相続手続き2026-02-19

【2026年4月施行】住所・氏名変更登記の義務化とは?相続不動産オーナーが今やるべきこと

2026年4月1日開始の住所・氏名変更登記の義務化を宅建士が解説。2年以内の申請義務、5万円以下の過料、2028年3月31日までの経過措置、スマート変更登記と検索用情報の申出まで整理します。

💡 この記事は宅地建物取引士が執筆・監修しています

2026年4月から何が変わる?

2026年4月1日から、不動産の所有者は住所や氏名・名称に変更があった日から2年以内に、住所等変更登記を申請する義務があります(出典:法務省「住所等変更登記の義務化特設ページ」)。

正当な理由なく義務に違反すると、5万円以下の過料の対象になる可能性があります。

相続で不動産を取得した方も、登記名義人になった後に引っ越しや改姓があれば対象です。

相続不動産オーナーが押さえるべき3つの期限

期限1:変更日から2年以内

義務化後(2026年4月1日以降)に住所・氏名等が変わった場合は、変更日から2年以内に変更登記が必要です。

期限2:義務化前の変更は2028年3月31日まで

2026年4月1日より前に変更していて、まだ変更登記をしていない場合も義務化の対象です。

この場合は、2028年3月31日までに変更登記を行う必要があります(出典:法務省「住所等変更登記の義務化特設ページ」)。

期限3:相続登記の期限とは別

相続登記義務(相続を知った日から3年以内)と、住所等変更登記義務(変更日から2年以内)は別制度です。

相続登記を済ませても、住所変更があれば別途対応が必要です。

いくらかかる?費用の目安

項目目安
登録免許税不動産1個につき1,000円(例:土地1筆+建物1棟なら2,000円)
住民票・戸籍の取得費数百円〜数千円程度
司法書士報酬(依頼時)事務所・件数により異なる

登録免許税は国税庁 No.7191「登録免許税の税額表」で確認できます。

※実費・報酬は案件により変動します。

手続きをラクにする「スマート変更登記」

2026年4月1日の義務化とあわせて、法務局が職権で住所等変更登記を行う「スマート変更登記」が始まります(出典:法務省「スマート変更登記のご利用方法」)。

仕組みのポイント

  1. あらかじめ「検索用情報」を申し出る
  2. 法務局が住基ネット情報を確認
  3. 本人確認のうえ、職権で住所等変更登記

この仕組みを使うと、住所変更のたびに毎回自分で申請する負担を減らせます。

検索用情報の申出は2025年4月21日から開始済み

「検索用情報の申出」は2025年4月21日から始まっています(出典:法務省「検索用情報の申出について」)。

申出ルートは主に2つです。

申出方法対象者タイミング
登記申請と同時申出新たに所有権保存・移転等を申請する人登記申請時
単独申出既に所有者として登記されている人任意のタイミング

注意:制度の詳細は「国内に住所を有する自然人」など対象要件があります。海外居住者や法人は取扱いが異なるため、法務局案内を確認してください。

よくある勘違い

勘違い1:相続登記をしたからもう安心

相続登記と住所等変更登記は別です。

相続登記後に引っ越した場合、住所変更登記の義務が発生します。

勘違い2:義務化前の変更は放置してよい

放置できません。

義務化前の変更も、2028年3月31日までに対応が必要です。

勘違い3:共有名義なら誰か1人がやれば十分

共有不動産では、登記名義人ごとに変更事情が異なります。

誰の住所・氏名が変わったのかを確認し、必要な変更登記を漏れなく行う必要があります。

実務での進め方(相続不動産向け)

  1. 登記簿と現住所・現氏名の不一致を洗い出す
  2. 義務化前変更分は2028年3月31日を期限として優先対応
  3. 今後の負担軽減のため、検索用情報の申出を検討
  4. 共有・遠方・多数物件は司法書士へ早めに相談

特に、相続不動産を複数持っている場合は、1件ずつ確認すると漏れやすくなります。

まずは一覧化して、期限の近いものから処理するのが実務的です。

まとめ

住所・氏名変更登記義務化の要点は次のとおりです。

  1. 2026年4月1日から、変更日から2年以内の申請が義務
  2. 義務化前の変更も対象で、期限は2028年3月31日
  3. 正当な理由なく怠ると5万円以下の過料リスク
  4. 検索用情報の申出とスマート変更登記で負担軽減が可能

相続不動産は、相続登記・住所変更登記・売却準備が連動します。

無料診断ツール で状況整理をしたうえで、必要に応じて司法書士や税理士へ早めに相談してください。


*この記事は宅地建物取引士の監修のもと作成しています。内容は2026年2月19日時点の法務省・国税庁公表情報に基づきます。個別事情で取扱いが異なるため、最終判断は管轄法務局・司法書士等の専門家にご確認ください。*

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