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相続にかかる費用は誰が払う?内訳と目安を整理する

「相続でいくらかかるのか」は、誰もが最初に気になる質問です。ひとことで答えるなら「ケースによって数十万〜数百万円の幅がある」——ただ、それだと不安が増すだけですね。

費用の内訳と「誰が払うのか」を整理しておくと、余裕をもって準備できます。結論から言うと、多くの家庭では相続税はかからず、かかる費用は登記と専門家報酬が中心です。

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1.相続税:10ヶ月以内、相続人全員で

相続税は「遺産の総額が基礎控除を超えた場合」にかかります。基礎控除の計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。

相続人が2人なら4,200万円まで非課税。実際には国税庁の調査でも、相続税がかかるのは亡くなった方の約9%程度です。多くのケースで相続税はゼロです。

ただし不動産が含まれると、評価額次第で課税対象になることもあります。相続税は財産の割合に応じて各相続人が負担します。

2.登記費用:不動産の名義変更

2024年から相続登記が義務化されました。費用の内訳は「司法書士報酬(5〜15万円が目安)+登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)」です。

評価額2,000万円の不動産なら登録免許税は8万円。費用は通常、その不動産を取得した相続人が払います。相続人全員で割り勘にするケースも多いです。

3.専門家報酬:依頼する内容によって変わる

税理士(相続税申告):遺産総額の0.5〜1%程度が目安 司法書士(相続登記・協議書作成):5〜20万円 弁護士(遺産分割のトラブル対応):着手金10〜30万円+成功報酬

「揉めていなければ」税理士と司法書士だけで済むケースがほとんどです。費用は相続財産の中から支払うことが一般的で、相続人間で割り勘にするか、代表者が立て替えておく方法もあります。

4.不動産を売るときにかかる費用

相続した不動産を売却するときは、別途費用がかかります。

仲介手数料:売却価格の3%+6万円+消費税(400万円超の場合) 譲渡所得税:売却益×20.315%(5年超保有の長期) 印紙・登記費用:売却価格の1%目安

これらは売った人が負担します。なお、相続税の申告から3年以内に売却すると「相続税の取得費加算」という節税特例が使えます。売却を検討している場合は税理士に確認してみてください。

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よくある質問

Q.相続税が払えない場合はどうなりますか?

A.延納(分割払い)や物納(不動産で払う)という制度があります。また不動産を売却してその資金で納税する方法もあります。10ヶ月の期限を過ぎると延滞税が加算されるため、払えない見込みがあれば早めに税理士にご相談ください。

Q.不動産しか相続していない場合、費用はどこから出すのですか?

A.現金がない場合は、不動産を売却して精算するか、他の相続人に立て替えてもらうケースが多いです。また相続財産の中から費用を払うことも可能です(遺産分割前でも一定の範囲で認められています)。

Q.相続税はかからないと思うのですが、申告は必要ですか?

A.相続税が0円になる場合でも、配偶者控除や小規模宅地等の特例を使う場合は申告が必要です。一方、特例を使わずにもともと基礎控除内に収まる場合は申告不要です。迷うときは税理士に確認するのが確実です。

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監修:雪下 智且(宅地建物取引士)

本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務アドバイスではありません。 具体的な手続きについては税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。